薬の作用と副作用
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[くすりの作用]
  • 薬は、局所適用と全身適用の2つに大きくわけられます。局所適用というのは、患部に直接用いることで、多くは外用剤です。そして、胃や腸の粘膜から吸収され、血液とともに全身の血管をめぐるものが全身適用で、いわゆる飲み薬や解熱、鎮痛用の坐剤がこれにあたります。
  • 全身適用の薬は、まず始めにうまく体内に吸収されなければなりません。たとえば胃酸に弱い成分が入った薬は、粉薬のようなムキ出しの状態ではなくカプセルに入れられたり、直腸の粘膜から取り込むために座剤になったりするわけです。
  • 次に効果を発揮させたいところまで過不足なく必要量が運ばれることが理想です。いいかえれば血液中の薬の濃度が適当だということで、肝臓で代謝されたりすることなどを計算して、服用の用量が決められているわけです。もし、この濃度が薄すぎれば当然のことながら効果が弱くなり、反対に濃すぎた場合には効果が強くなることはなく、身体のほかの部分に悪影響を及ぼすことがあります
[くすりの副作用]
  • 薬は、体内で働いたあと、なるべく早く排出されるようにさまざまに工夫されています。しかし、全身の血液中をめぐる間に、患部以外のところに影響をおよぼし、副作用がおこることを完全に避けることはできません。
  • 副作用のあらわれ方には個人差があり、アレルギー体質の人や、肝臓・腎臓の弱い人におこりやすい傾向があります。また、性格や心理的なもの、体質などによって程度も違ってきます。
  • なるべく副作用をさけるために、服用したことのない薬の場合、病状とともに体質などを医師や薬剤師に相談してから求めるようにしましょう。また、総合感冒剤のように何種類もの薬を組み合わせてあるものも多いので、併用するのはやめたいもの。もし、常用の薬などがあって、どうしても併用しなければならない場合は、必ず医師や薬剤師に相談を。
  • 妊娠中は薬の作用が強まって副作用をおこしやすく、また胎児に影響が出ることもあるので必ず医師や薬剤師に相談をしましょう。
  • 薬を服用したあとで、吐き気や食欲不振、じんましんなど皮膚に変化があらわれた場合には、その薬の服用を中止し、医師や薬剤師に相談してください。